アジアトップクラスのプロダクションであるAOI Pro.主催のコント公演『混頓 vol.2』が、12月15日(金)にシアターマーキュリー新宿で初日を迎えた。主演女優堀田茜(31)、樋口日奈(25)が12月15日〜12月17日に東京・シアターマーキュリー新宿で出演する本舞台のため、取材に応じた。
Q:「混頓(こんとん) 」のテーマやメッセージについて、どのように思いますか?
堀田
私がこれを演じてみて思ったのは…そこまで深く考えなくていいな、と思いました。笑
樋口
そうですね。(笑)
堀田
“混頓”という名の通り、私たちも正直演じながら、「あれ?今何について語り合っているんだっけ?」となる瞬間もあります。(笑)それを観てくださる方も我に返って、「え?」となってもらうも良し、逆に没入してもらっても良し。それこそ”こんとん”だと思って本当に深く考えないで、この世界感を是非楽しんでもらえたらなと思います!
樋口
コント公演『混頓』、ともかけているかなと思いますが、本当に混沌とした感じ。演じるキャラクターがなぜそんなに必死になっているのか分からなくなる時もありましたが、それ含め面白いです。コントはあまり経験がないので、コントならではの笑いの作り方は脚本家と演出家の方々が作って下さいました。本当にそこまで深く考えずに楽しんでいただいて、終わった後になんだろう今の時間、でも面白かったなぁ等のシンプルな感想を頂けたら嬉しいです。深いメッセージはなさそうですね。(笑)
Q:演じる役柄について、どのように捉えていますか?
堀田
今回2作品あるので2役演じるのですが、正反対のキャラクターに加えて、どちらもちょっと変わった人です。笑 『占いの館で』での役は、色んなものに流されるけど一生懸命生きていて愛されるキャラクター。そして、『姉妹と男たち』の方は、ネタバレになってしまうのであまり話せないのですが、どちらも本当に一生懸命生きている人たちなので、演じていてすごく楽しいですし、こういう生き方もあるよなって。演じることで学ぶことが沢山あります。
樋口
色々な物事をちょっと素直に受け取るというよりかは斜めで見る人という役ですが、演じていて面白いです。絶対こういう人いるだろうなとか、こういう人身近にいたなとか。私の実際の性格とは正反対というか、全く違うのですごく難しいなと思いますが、全然違うからこそ思い切って演じられています。初めて演じる斜に構えた性格の役は、ちょっとぴりっとした感じもあるので、それは楽しんでもらえると思います。
Q:役作りで特にこだわった点は何ですか?
堀田
『姉妹と男たち』のキャラクター作りに迷っていた時、演出の上野さんから“アホっぽく”やってみてとアドバイスをいただいて。そしてアホっぽくこのキャラクターを演じてみたらすごくしっくりきて、やりやすかったんです。そして、間とか、バカになる事に、どこまで真剣になれるのか…を自分の中で一番大事にしています。真剣にバカになれるか。真剣にアホになれるか。今回のコント舞台でそれを実感することができて、より演じるのが楽しいです。
樋口
どれだけバカに演じられるかという感じですかね。あまり詳しく言えないですが、私が演じる役にとっては正しいと思っている事でも、それをどれだけ見ている人たちに「馬鹿だなぁ」と思ってもらえるかを意識しながら、とことん大きくオーバーに振り切る事をすごく心がけています。とはいえ、お芝居だったら悪い方に100%振り切っても大丈夫だと思いますが、コントに出てくる人たちには愛らしさがどの役もあったほうが良いと思うので、そこを気をつけながら嫌なやつに振りすぎず、という所を心がけています。
Q:混頓のスタッフさんは『かりあげクン』チームが再集結、演出家やスタッフとのやり取りで印象に残ったことはありますか?
樋口
『かりあげクン』もコメディタッチなドラマではあったので、コントというお芝居に対して難しいなという想いはなかったです。『かりあげクン』で監督を務められていた小村さんとは今回の『混頓』でよりコミュニケーションも濃くでき、『かりあげクン』のときに分からなかった面白さも感じていて、より深く私自分もさらけ出すことができたので二回目の機会をいただいてとてもありがたいです。
Q:共演者との印象的なエピソードはなんですか?
堀田
樋口さんは清純で、きちっとしてそうなイメージを持っていましたが、最初の印象そのままの方でした。 ただ、今回の役があまりに上手すぎて、稽古中にどっちが本当の樋口さんなんだろうとは思っちゃいました…。笑
樋口
皆さん優しいですね。やっぱりコントの舞台だとピリピリした雰囲気で稽古はできないので、今回スタッフさんもキャストのみなさんもすごく穏やかで暖かくて、稽古場でたくさん笑ってくださるから、恐れずに発信できています。稽古場でこれをやったらシーン…・ってなるかな、ちょっと違うよと言われるかなと言う心配をせずに、一回やってみよう、すべっても笑ってくれるだろうなっていう気持ちもあったので、本当に皆さんがやりやすい空気を作ってくださっています。
Q:印象的なエピソードという質問だったのですけど、大丈夫です!
樋口
印象的なエピソードは、何かあったかな…でも常に笑いました!本当に!
堀田
みんなに笑ってほしいから全力で頑張ったよね。(笑)
樋口
怖いですね。稽古場であんなにウケたのに、本番であれ?って。ウケないという事があるかもしれない。
堀田
それも想定はしてる。笑 印象的なエピソード、うーん…その場でくすくす笑ったことが多いですね。
樋口
みなさん面白いですよね。全部混沌としてます。
堀田
便利な言葉ですよね。(笑)
Q:観客が作品を観て、どのようなことを感じてもらいたいですか?
堀田
このメンバー、この期間だけの書き下ろしコントの特別感を感じてもらいつつ、お家にいるようなリラックスした雰囲気で、楽しい同じ時間を共有できたらいいなと思います。年末はどうしてもバタバタしてしまいますが、なんかいいものを観たなと感じていただけたらとても嬉しいです。
樋口
みなさんテレビ等でコントを見たことがあると思いますが、こんなに長尺のコントはあまりないと思うので、そこはコント公演ならではの魅力かなと。よくわからないけど面白い世界に浸ってもらい、楽しんでいただけたら。それを観たあとになんかわからないけど面白かったな。もう一回観たい、そういう風に思ってもらえたらいいと思います。一緒に見に行ったお友達が居たら、帰り道で「なんか面白かったね」と言い合えるような、きっとそのような舞台になっているので、本当にラフに受け取って貰えたら一番です。
【舞台 「混頓 vol.2」】
原作・脚本 秋山寛貴
演出 小村昌士(AOI biotope)
脚本・演出 上野友之(劇団競泳水着)
出演:堀田茜・納谷健・樋口日奈・神谷圭介(テニスコート)
ナビゲーター 津田健次郎
「混頓 vol.2」12/24(日)23:59までアーカイブ配信中
※12/24(日)20:00まで購入可能)
PIA LIVE STREAM:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2347445
(ATC Taiwan編輯部 / Editor Markov Huang / Support AOI Pro.)